「将来、薬剤師になりたいという夢を作文にしたい」
「薬剤師を目指す理由って何を書けばいいの?」
「薬剤師をテーマにした作文の例文が知りたい」
こんな悩みを抱えている小学生や中学生、高校生のお子様をもつ親御さんも多いのではないでしょうか。
将来の夢をテーマにした作文の課題は、学校でよく出されますよね。その中でも、薬剤師を目指している人にとっては、どうやって書き始めればいいのか迷ってしまうことがあるかもしれません。
そこで今回は、「薬剤師を目指す夢の作文の書き方」について、具体的な構成や例文を交えて詳しく解説します。薬剤師になりたい理由や、薬剤師としての将来像などをどう書けば良いのか、迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
薬剤師を目指す夢の作文の構成例
薬剤師をテーマに夢の作文を書く際には、以下のような構成がおすすめです。
- 薬剤師になりたい理由
- 薬剤師になるために今から取り組むべきこと
- 将来、どのような薬剤師になりたいか
これらの項目を順に書いていくことで、論理的でまとまりのある作文が書けます。それでは、各項目について詳しく説明していきましょう。
なお、順番については、必ずしもこの通りでなくても構いません。「薬剤師になった後に〇〇をしたいから、今〇〇を頑張っている」という流れにすることで、より自然な文章になることもあります。自分が書きやすい構成を選びましょう。
薬剤師になりたい理由
まず、薬剤師になりたい理由についてですが、これはできるだけ自分の体験に基づいた具体的な理由を書くと良いでしょう。例えば、「薬をもらった時に感動した経験がある」や「家族が薬剤師に助けられた」というような体験談は、読み手の共感を得やすくなります。
ただし、理由として「お給料が良いから」といった内容は避けましょう。正直な気持ちであっても、先生にあまり良い印象を与えない可能性があります(お金の重要性と命の大切さを絡めて上手にまとめられれば、ポジティブな印象に持っていくことは可能かもしれませんが)。作文や小論文では、前向きで応援したくなるような理由を書くことが大切です。
「でも、そんな理由が思い浮かばない…」という方は、以下のような理由を参考にしてみてください。
薬局で薬を処方してもらった経験がある
薬剤師といえば、医師からの処方箋をもとに薬を調剤して提供する仕事ですよね。病院で診察を受けた後、薬局で薬を受け取る経験をしたことがある人も多いと思います。その時に、薬剤師さんの対応に感動したり、薬が効いて症状が改善した経験がある場合、それを理由として書くと良いでしょう。
例えば、
- 自分の体調を気遣って丁寧に薬を処方してくれた薬剤師さんに感謝した
- 薬を飲んだら辛かった症状が改善し、薬剤師の仕事に感動した
- 子どもの頃、薬嫌いだった自分に飲みやすい薬を処方してくれた薬剤師さんに憧れた
このような体験談を基に、「だから将来、同じように困っている人を助けたい」とまとめると、説得力のある理由になります。
家族が薬を処方してもらった経験がある
自分自身はあまり病院に行ったことがないという場合でも、家族(例えばおじいちゃんやおばあちゃん)が薬局に通って薬を受け取っている姿を見たことがあるかもしれません。そういった家族の経験をもとに書くのも良い方法です。
例えば、
- おばあちゃんが薬局で親身になって相談に乗ってくれる薬剤師さんに感謝していた
- 診察後に泣いていた妹に、薬剤師さんが優しく話しかけ、笑顔にしてくれた
- おじいちゃんのお薬手帳を確認して、最適な薬を選んでくれた薬剤師さんに信頼を感じた
こういったエピソードを理由として書くことで、読み手に共感を与えることができます。家族のエピソードであれば、多少脚色しても問題ありません。
マンガやドラマを見て感動した
薬剤師を題材にしたマンガやドラマは少ないですが、存在します。そういった作品を見て薬剤師に憧れを持つことも、立派な理由です。
例えば、
- 『アンサング・シンデレラ』で、医療現場を支える葵みどりに感動し、自分も薬剤師として人を助けたいと思った
- 『薬屋のひとりごと』で、薬学の知識を駆使して事件を解決するキャラクターに共感した
- 『異世界薬局』で、薬学の知識を用いて病を治す主人公に憧れ、自分も同じように人を救いたいと思った
マンガやドラマをきっかけに薬剤師に興味を持つことも全く問題ありません。最初の動機は娯楽からでも、その後に真剣に薬剤師を目指す姿勢を描くことで、作文としての印象を良くすることができます。
薬剤師になるために今から取り組むべきこと
薬剤師になるための具体的な方法は、調べればたくさん見つかります。高校生以上であれば、薬剤師になるためのステップや勉強計画など、現実的な内容を書くと良いでしょう。文字数が足りない場合は、より具体的に書くことで内容を充実させることもできます。
中学生以下の場合は、少し漠然とした内容でも問題ありません。
例えば、
- 薬についてもっと知識を深めるために、図書館で本を読んで勉強したい
- いろいろな人と接し、誰にでも優しく接することを心がけたい
- 学校の勉強をしっかり頑張りたい
他の部分で書きたいことが多い場合、この項目を簡略化しても大丈夫です。
どのような薬剤師になりたいか、薬剤師になった後に何を成し遂げたいか
この部分では、自分の夢や理想を自由に語ることが重要です。どのような薬剤師になりたいか、そして薬剤師としてどのような目標を持っているのかを具体的に書くことで、作文全体のテーマが明確になります。
例えば、
- 病気で苦しんでいる患者さんを少しでも楽にしたい
- 精神的にも支えになれる薬剤師を目指したい
- 地域に密着して信頼される薬剤師になりたい
- 患者一人ひとりに最適な薬を提供できる薬剤師になりたい
この部分は、理想や目標を大きく語る場ですので、少し大げさに書いても問題ありません。思い切って自分の夢を描きましょう。
「そんなに熱い想いはない…」という方は、「こんな薬剤師がいたらいいな」と思う理想像を描くと良いでしょう。
将来の夢が薬剤師である場合の作文例
それでは、薬剤師を目指す夢の作文の例を紹介します。自分の作文を書く際の参考にしてみてください。
私が薬剤師という仕事に興味を持ったのは、子どもの頃にできた発疹がきっかけでした。ある日、指の間に赤い発疹ができ、それが見た目にも気持ち悪く、さらに痒みもあったのでとても憂鬱でした。何より、友達に見られたら嫌がられるのではないかという恐怖もありました。数日で治ると思っていた発疹が一週間経っても治らなかったため、母に頼んで皮膚科を受診することにしました。
診断を受けた後、薬局で薬を処方してもらいましたが、その時に薬剤師さんが「発疹、辛いですよね。薬を塗ったらきっと治りますよ。見た目もすぐに戻りますし、痕も残らないので安心してください」と優しく声をかけてくれました。その言葉に、私はとても安心しました。
薬剤師は、毎日多くの患者さんに薬を処方していますが、一人ひとりに心を込めて接するのはとても難しいことだと思います。私は吹奏楽部に所属していますが、毎日の練習で自分自身のことで精一杯で、仲間や後輩を気遣う余裕があまりありません。だからこそ、忙しい仕事の中で患者さんに寄り添い、心が軽くなるような言葉をかけてくれた薬剤師さんに感動し、私も将来そのような薬剤師になりたいと思うようになりました。
そのためには、まず薬科大学に進学する必要があります。受験合格を目指して毎日勉強に励んでいます。また、他人を気遣える薬剤師になるために、周りをよく観察し、困っている人に手を差し伸べることを意識しています。吹奏楽部や教室でも、困っている人に声をかけることから始めて、少しずつ努力を積み重ねることで、病気に苦しむ人々の心に寄り添える薬剤師になれると信じています。
この例文では、まず理想の薬剤師像を述べ、その後に薬剤師になるための具体的な目標を示す構成になっています。自分の作文を書く際に、ぜひこの例文を参考にしてみてください。自分の言葉で夢を語り、自分らしい作文を書いてみましょう。
まとめ
薬剤師を目指す夢をテーマにした作文を書く際には、まず自分が薬剤師になりたい理由を具体的な体験に基づいて述べることが重要です。次に、薬剤師になるために今から取り組むべきことや、どのような薬剤師になりたいかといった将来像を描きます。マンガやドラマからの影響も含め、前向きで共感を得られる理由を示すことで、読み手に感動を与える作文が完成します。最後に、自分の夢や目標を大いに語り、作文全体をまとめましょう。